- すぎる
- すぎる【過ぎる】(1)その場所を通ってさらに先へ行く。 通過する。
「京都は~・ぎた。 もうじき大阪だ」
(2)時間が経過する。 時がたつ。「就職してはや一年が~・ぎた」
(3)その時刻・期間・時期が終わる。「もう六時を~・ぎた」「冬が~・ぎて春となる」
(4)物事の盛りが終わる。「花は盛りを~・ぎてしまった」
(5)物事が済む。 終わる。「祭~・ぎぬれば, 後の葵不用なりとて/徒然 138」
(6)物事がある水準を越える。 (ア)(良くないことについて)許される程度を越す。「悪ふざけが~・ぎる」「言葉が~・ぎる」「冗談が~・ぎる」「口が~・ぎる」「度が~・ぎる」(イ)(良いことについて)その人にふさわしい程度以上である。 「花子は私には~・ぎた女房です」(ウ)他のものに比べて優れている。 「身帛体魁偉, 腕力人に~・ぎ/日本風景論(重昂)」(エ)(「これに過ぎる…はない」の形で)これ以上の…はない。 この上なく…である。 「これに~・ぎる光栄はございません」
(7)日をくらす。 生計をたてる。「商(アキナイ)をして~・ぎよ/御伽草子・物臭太郎」
(8)(動詞の連用形, 形容詞・形容動詞の語幹に付けて)程度や限度を超える。「少し言い~・ぎた」「高~・ぎて手が届かない」
(9)(「…に過ぎない」「…に過ぎぬ」の形で)ただそれだけのことである。「大臣の答弁は言い逃れに~・ぎない」「解脱は便法に~・ぎぬ/野分(漱石)」
(10)「死ぬ」を婉曲に言う語。「黄葉(モミチバ)の~・ぎにし君が形見とそ来(コ)し/万葉 47」
過ぎたるは猶(ナオ)及ばざるが如(ゴト)し〔論語(先進)〕物事の程度を超えたゆきすぎは不足していることと同じようによくないことである。過ぎにし方(カタ)〔「に」は完了の助動詞「ぬ」の連用形, 「し」は助動詞「さ」の連体形〕過ぎてしまった時。 過去。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.